ここは、サイト運営者木村雄作の、エッセイコーナーです。
毎月1日に差し替えます。暇な方は、読んでみて下さい。
“妻からの夫の評価”
 アメリカのシェア・ハート女史のリポートによると、アメリカの主婦で結婚5年以上の女性の70‰は感情面での不満を解消するため、夫以外との婚外交渉の経験が有り、また結婚2年以上の女性で「夫を愛している」と答えた人は、僅か18‰との事である。
 日本でも、1年間に家庭裁判所で成立する離婚件数は、数万件とも言われている。
 しかも、それは「離婚」と言ったはっきりとした形に表れた件数で、いわゆる“家庭内離婚”として既に心が離れてしまっている夫婦は、膨大な数に上るのではなかろうか。
 唯一、彼女達をつなぎ止めている原因は、生活力の低さだけではなかろうか。
 このような状況になってしまった原因を考えてみることにする。それは、現代のあまりにも進んだ情報化社会にあるように思う。
 彼女達は日夜、テレビで、新聞で、ラジオで、インターネットで、雑誌で、暇にまかせては情報を得、知識を吸収しているのである。
 恋愛時代にはまだ無かった男性を評価する目も、年月とともに養われて来る。
 彼女達は、決して恋愛時代からパートナーに対して不満を持っていたのではなかろう、その時は、大多数の女性が純粋に心を燃やして結婚に至ったのであろうと思う。
 しかし、結婚後において男と女の立場が大きく変わって来るのである。
 多数の男達が、「釣った魚に餌はやらない」と言った態度に変わって来るのに対して、女達は暇にまかせて自然に知識を増やし、教養を身に付け、男に対する評価が変わって来るのである。
 例えば、テレビでビシッとスーツを着こなした田村正和がカッコイイ演技をしているところに、作業服の亭主が、焼鳥屋で一杯引っかけて酔っぱらって帰って来る。
 酒の臭いと、よく磨かないための口臭が重なって、思わず鼻をつまむ。
 普段の態度はと言えば、政治も、経済も、子供の教育も関係ない。本は全く読まない。家にいる時はいつもごろんと寝ころんで、テレビのお笑い番組を見ているか、酒を飲んでいるかの、どっちかだ。
 このような亭主族の姿に、いつまでも最初の恋愛感情を持ち続ける事ができるかは、各人による個人差はあろうとは思うが、愛情や尊敬の念が年と共に薄れて行くのは、正に自然の理であろう。
 さて、このような妻が、夫以外の男性と出会うチャンスは、おおむね二つのケースがある。 一つは、パートとか働きに出て職場で知り合う場合。
 もう一つは、自ら積極的にチャンスを求めて、行動に出る場合とである。
 結果は、夫より教養が有って、夫より清潔で、夫より親切な男性は、誰でも素晴らしい。
「青春よもう一度!」と思ったとしても、無理からぬ事である。
 そして、おきまりの“不倫”と言う事になる。
 男は、逆上して騒ぎ出す。相手の男性に怒鳴り込んだり、女房を隔離してしまったりする。相手の男性に慰謝料を請求したり、女房に暴力を振るったりする。
 このような男性の場合、決して自分を反省したりしない。なぜそうなったかの原因を、探ろうとはしない。
 だから、一旦強引に元に収めたとしても、女性の気持ちは離れて行くのみである。
 では、どうするべきか?
答えは、今こそ世の亭主族は妻の評価に堪えるべく、えりを正すべきではなかろうか。
 妻を充分に思いやり、理解すると共に、自らも勉強して教養を磨き、妻の評価が変わってくるのに対応して、それに追いついて行かなければならない。それが、妻に対する、本当の愛情かも知れない。
 いつまでも、妻に尊敬される夫、偉大なる一家の“主人”で有り続けるために、男性は自らを研鑽していく以外にはないように思うのである。
掲載済み】・思いちがい 夫婦の愛 誰のための人生か 遊びの心 老い 
不倫の正当性  己を知る